受験や定期テストのストレスは学生にとって計り知れない影響を与えます。
私が塾で出会った生徒の中には、精神的ストレスから、言動に何からの問題を抱えるようになった人もいます。今回はそんな心の病を経験した塾の生徒についてご紹介せてもらいたいと思います。
さらに、敏感な子供である「HSC」についてもご紹介していきます。

※ 私は医者や医学についての専門家ではありません。あくまでも私が出会った生徒とのエピソードからお話しています。



いつ自分 又は 我が子「心の病」にかかってしまうかわかりません。明日は我が身の気持ちで是非一緒に考えていければと思っています。

心の病







① 心の病によって引き起こされる症状とは?


受験シーズンの子供は、とても過敏でストレスに弱くなる時期です。それを毎年見守る教員も、もちろん子供たちの変化に注意してサポートしています。

しかし、毎年「心の病」かかってしまう子がいます。周りより少し敏感であったり、家庭環境友人関係が複雑であるなど原因は様々です。
また、家族や友達も同時にストレス状態にありますので、お互いに傷つけ合ってしまうこともあります。

一番壮絶な経験は、心の病を通り越して「躁鬱病」で入院した生徒です。
※遺伝的な要因もありますので、躁鬱病に関しては一概に心の病と呼ぶべきではないと思います。ですので、今回は躁鬱病の生徒についての話は割愛させてもらいます。


実際にあった、心の病による症状の一例


  • 何度もトイレに行ってしまう生徒
  • 髪が抜けてしまった生徒
  • 少しのミスでも泣いてしまうようになった生徒
  • カンニングを繰り返すようになった生徒
  • 目を合わせられなくなった生徒
  • どもるようになった生徒(吃音症
  • 緊張から無意識にオナラが出てしまうようになり、集団の中でオナラが出てしまったらどうしようと、人を遠ざけるようになった生徒


今思い出せる限りでも色々な症状がありますが、心の病が原因で思いもよらないことが体に現れてきてしまいます。つまり、SOSです!
※この症状は、実際に保護者の方から相談を受けて、私が対応してきたものです。

そんな心の病に悩まされている皆さんの気持ち、本当によくわかります。
なぜなら、私はそんな生徒たちをたくさん見てきたからです。そして、しっかり向き合い会話をしてきたからです。




② 塾に行く気になれない。行っても迷惑にならないの?


自分の症状を周りの人に知られる事ってすごく恥ずかしいし、怖いことですよね。だから、家に閉じこもってしまうんです。でも、それでは何もかわりません!


志望校に合格するために、塾に来て下さい。それが自信になって、その子の世界が大きく変化します。

人によるのかもしれませんが、心の病であっても私は
迷惑だとは思いません
そんな生徒だからこそ、どんどん関わりたい
そう思っていました。


きっと、先生になる人はみんなそうです。

単純に教える事だけしたいという人は、塾講師のアルバイトどまりで、他業種に就職していると思います。



先生は頼ってもらえる事が嬉しいんです。子供たちの手助けをするために、先生になったんです。



だから、迷惑だなんて思いません。安心して下さいね。





③ 心の病を抱えた生徒に行った対応とは?


まずは、もちろん会話です。人と話すことって、とても大切です。どんな会話でもいいんです。塾に来れなくなっていたら、保護者の方に電話して、その子に繋いでもらいます。

  • 塾で待ってるから!来れるようになるまでずっと待ってるよ。
  • みんながいないお昼の時間でも大丈夫。
  • 家族と私たち(塾の教員)は、何があっても◯◯くん・◯◯ちゃんの味方だから。

とにかく、一歩でも前に進むための原動力になってあげたい。その一心で会話します。


諦めずに説得すれば、必ず生徒は動いてくれるので、あとは環境作りです。


何度もトイレに行ってしまう生徒
→ 集団クラスの座席を、一番後の通路側に変更。私が通路を通る時に、トイレに行きたいと意思表示しやすく、スムーズに出入りできる場所です。一番後なので前半分の列の子たちは気がつきません。
3ヶ月ほどで、この子の症状は改善しました。


髪が抜けてしまった生徒
→ 集団指導から個別指導に変更。不登校になっていましたので、学校に通えるようになるまでは平日の昼間に授業を設定しました。なるべく学校の子に会わないよう配慮。


少しのミスでも泣いてしまうようになった生徒
→ 集団クラスの座席を一番前の壁際に変更。涙が出ても下を向いていれば誰にも気づかれません。本人も気に入り、視力が悪くなったという口実で常に前の席にしていました。


カンニングを繰り返すようになった生徒
→ 集団クラスの座席配置を変え、3つほど1人席を導入。一番前の1人席をその子にして、カンニングしにくい環境にしました。しかし、それでもカンニングを続けていましたので、結局はその子と話をしました。

「何のためにここに来てるのか。どういう自分になりたくて一生懸命ここまで勉強してきたのか。
きっと理解してくれると信じてるし、◯◯には期待してるから、こうやって本音で話してるんだよ。もう一度真面目に頑張ろう。」という感じの話をしました。


目を合わせられなくなった生徒
 → どんなに業務が忙しくても、作業の手を止めてしっかり目を見て「挨拶」するようにしました。うつむいている日は、プラスαの声かけをして、こちらの目を見て話せる瞬間を作っていました。


どもるようになった生徒(吃音症)
→ しっかりと話を聞いてあげるようにしました。時には一対一で空いてる教室で話すこともありました。

緊張から無意識にオナラが出てしまうようになった生徒
→ 集団クラスの座席を一番後ろに変更。緊張感を与えないよう、授業内で当てる(問題に答えてもらう)時は事前に告知しておきました。例えば、次はAとBとCに答えてもらおうかなー。というニュアンスです。それから、簡単な問題を選んで当てることにも配慮しました。



④ HSCとは?


心の病は非常に繊細で、個人によってそれぞれ対応や適切な環境づくりも違います。

最近はこういった人一倍敏感な子供のことをHSC(ハイリーセンシティブチャイルド)と呼んでいます。これは病気や障害ではなく特別な個性です。だから治す必要はないと医師の明橋大二先生は仰っています。
※ちなみに、大人はHSP(ハイリーセンシティブパーソン)と呼ばれています。


例えば、 騒がしいところや新しい環境か苦手であったり、刺激(匂い・音・光・痛み)に敏感。さらに、疲れやすいことや感情が豊かなことも特徴の一つだそうです。

そういった子供には、無理をさせずに子どもの気持ちをしっかり聞いてあげることを心がけて下さい。




今回ご紹介した子ども達のように、受験というストレス状態から誰もが心に傷を負う可能性はあります。 

相手の立場に立ちきること。そうしなければ、子ども達の悩みに対して解決策は見えてこないと思います。